2016年08月21日

恐怖 レトロの館

「乗ってはいけないエレベーター」

私が勤めている会社は
今にも壊れそうな古いビルの2階です。
1階が駐車場になっていて・・・
階段だけでも充分なのですが、
なぜかエレベーターがあるのです。

いまにも壊れそうな古いエレベーターで、
点検業者もみかけないので、

私を含めた会社のスタッフは皆、階段で行き来しています。

このエレベーター、ボタンを押してないのに、
なぜか2階で入り口を開けていることがあるのです。
そうそう、このビル、かなり古いのですが、地下2階まであるんです。
すごいでしょ。

聞くところによると地下1階は駐車場。
昔は人もたくさんいて、このあたりは買物客でにぎわっていて、
地下駐車場も頻繁に使われていたようですが、
過疎化がすすみ、現在は地下駐車場は閉鎖されていて、地下への進入口は硬そうな扉で塞がれています。

そして地下2階のボタンには「レトロ館」とかすかに表示が。
昔は人の出入りが多かったそうですが、
街が静かになっていくとともにいつの頃からか営業をやめたそうです。
展示物がたくさんありすぎて、次の借り手がみつかるまで、倉庫代わりに当時の展示物をそのままおいてあるそうです。

たまに管理者らしき老人がエレベーターで地下におりていくのをみかけます。
いつも後ろ姿しか見かけないので、挨拶をしたことがないのですが、
エレベーターが地下2階でとまるので、レトロ館の方なんだと思います。
なぜわざわざ2階から地下へおりるのか不思議。
1階のエレベータ使えばいいのに。
まぁ、1階のエレベーターの場所がいきにくい場所にあるから2階にきて下がった方が便利なのかな??


ある日、新人の自動販売機の業者さんが飲物の補充にやってきました。
若いお兄さん1人で重い荷物を抱えています。
「このビルの地下2階のレトロ館から連絡があって、自販機の補充をしてほしいとのことだけど、
入り口がわからなくて・・・2階からエレベーターを使うように言われたので、ここ貸してください。」と。
地下2階にいくのに、わざわざビルの2階まで階段で登ってやってきてそこからさがらなくちゃいけないなんて、大変なビルだ。
自販機の補充ということは再度営業を開始するのかしら?
フロアランプがゆっくり降下し、地下2階でとまった。


「部長、レトロ館って再開するんですかね?
飲物買いに行くのに外でなくてもいいですね!自販機使えるようになるみたいですよ!!」
通りがかった部長に声をかけた。
「誰かエレベーター使ったのか?」
「自販業者さんが飲物補充に、重そうな荷物もっておりていきましたよ。ここ、台車つかえないから不便ですよね。」
「・・・・戻ってこないぞ・・・このエレベーター乗るなよ。戻ってこないんだよ、おりたやつら・・・。」
ボソっと言った。
気味悪い!こんなもの早く撤去してしまえばいいのに!!と部長がエレベーターを蹴飛ばした。
すると、さっきまで地下2階で点灯していたはずのフロアランプが2階で点灯し扉が開いた。

・・・誰もいない。

さっきのお兄さん、気になる。

エレベーターの扉が閉じない。

しばらく沈黙が続いた。

ずっと開放されたまま。

「部長、蹴飛ばしたからこわれたんでしょうか?
中からボタン押してみましょうか?フロアランプ押さなければ動かないですよね、
地下1階おしてみましょうか。」

「このまま開きっぱなしでも気味悪いしな」と、2人でエレベーターに乗り込んだ。
閉じるボタンを押したら扉が動いたので、
急いで開けるボタンを連打した。
それでも扉は開かず、完全に閉じてしまった。
フロアランプを押していないのにエレベータが動き始めた。

急いで地下1階のボタンを押したが、地下2階のランプが点灯してしまった。

エレベータのボタンすべてが故障している!
私たちは地下2階に運ばれている・・・

恐怖で声がでなかった。

ゆっくり重く動くエレベーターの中で冷や汗が流れでた。

連打しているフロアボタンは点灯しないまま

空間の移動が止まり、扉がゆっくりひらいた。
青白い電球がバチバチと音をたてて点灯している。
薄暗いフロアは、しきりもなくダイレクトに展示場所につながっていた。
小さい頃実家の床屋でみかけた首から上のウィッグやマネキンが青白い光にてらされて
異様な光景だった。

奥から人が歩く音が聞こえてきた。ゆっくり近寄ってくるのがわかる。

エレベーターの室内の両壁にはりついて音をたてないように閉じるボタンを連打しているが
動かない。

すぐ足元には自販業者のお兄さんが持っていた荷物が散乱していた。

誰か来る!見つかってしまう!!絶体絶命!!!


というところで目が覚めました。
夢だったのです。
めっちゃこわかった。
心拍数マックス状態で目が覚めました。

まさかの夢オチですいません。
これは、レトロ館でお化け屋敷をしろというお告げではないか!?
過去に一度だけ開催したことがありますが、ものすごい人気で行列ができました。
開催者側の私たちもリアルに怖かったです、お化け屋敷。

なのでもうしません。レトロ館でのお化け屋敷。

その日からレトロ館にはいるのがこわくなってしまったのですが、
実際は、ファンシーなかわいらしい展示物もいっぱいあり、
日中は楽しめる場所です。

暗くなると怖くなるので、施設の営業時間は7時までですが、
レトロ館は5時で閉館します。
すいません。

暗くなってしまうと怖すぎて閉館作業に支障をきたします。
ご理解ください。

繰り返しますが、日中は楽しめる場所です。

安心、安全に楽しんでいただけますので、
ぜひ見に来て下さい。
やませ土風館のレトロ館。

やませ土風館には地下は存在しません。

地下2階ではなく、物産館2階にあります、レトロ館。

お待ちしております。

事務局よってぃ





posted by ドフー at 19:46| 岩手 ☁| 昭和の想い出博物館レトロ館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする